740時間発酵のプロセス(前編)

740時間発酵のプロセス(前編)

740時間の長時間発酵の秘密

過発酵は、コーヒーの品質を損なわせる原因の一つです。それにも関わらず、生産者は発酵の時間を更に長くする実験を試みており、あらゆる工夫によってカップクオリティーの向上に成功しているケースも報告されています!

コロンビアを拠点とするグリーンバイヤーであり、BHコーチでもあるニコライ・フュルストは、合計740時間(丸一ヶ月)コーヒーを発酵させるプロジェクトの支援をしました。その発酵の結果は「濃縮された濃厚なケニアのコーヒーのような」味がしますと言います。このフレーバーコメントからも確かにそのコーヒーが高い評価を得ていることが分かります。

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オマール・アランゴ(左)とニコライ・フュルスト(右)
コロンビアのフィンカ・サン・ルイスにて

コーヒーを品質を保ちながら長時間発酵させるためには、発酵の環境を厳密にコントロールし、過発酵や、アルコールまたは酢のようなフレーバーの発生を避ける必要があります。

生産者は、発酵を遅らせるために酸素を排除する方法(カーボニックマセレーションまたはアナエロビック)や低温発酵など、さまざまな方法を実験してきています。

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ビニール袋の中で発酵するコーヒーチェリー。 GrainProなどのビニール袋は、発酵時に酸素を排除するためのシンプルでいて効果的な方法です。

ニコライと彼のパートナーであるフィンカ・サン・ルイスの生産者であるオマールは、コーヒーを部分的に乾燥させることで発酵を遅らせ、微生物の活動を軽減させました。果肉がついたままのチェリーをGrainPro内で36時間発酵させた後、チェリーを取り出して4日間天日干しさせます。その後、再度GrainProに戻し、更に29日間かけて最終的な発酵を行いました。
チェリーをこのように1度乾燥させる工程を挟むと、カビが発生するリスクが減り、非常に独特のフレーバーをコーヒーに持たせることができるとのことです。

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果肉がついたままのチェリーが乾燥棚にて乾燥されている様子。処理開始時に部分的に乾燥させるステップを踏むことにより、発酵時間を非常に長くできます。

このように長時間発酵させたコーヒーは、ベストなフレーバーが出るまでに数か月置くことが必要です。「長時間の発酵の場合、発酵直後のフレッシュな状態では、ほとんどの場合には酷い味がします」とニコライは言います。
「発酵工程が長いほど、コーヒー豆自体が安定するまでの時間も長くなります。」

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「このコーヒーが乾燥工程を終えたばかりのとき、非常に不安定で酸性度が高く、バルサミコ酢、オリーブ、フェノールのような味わいさえありました。その味はクレイジーで変わった味でした。ですが、長い時間を置けばおくほど、その風味は良くなっていきました。」

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29日間の発酵ステップが完了したGrainProに入ったチェリー

「安定するとコーヒーは非常にジューシーで味に深みが出て、赤い果実、カカオニブ、非常にクリーミーで濃厚なフレーバー、そしてリッチで非常に明るい酸味が出てきます。」

この種の発酵によって、大きな投資無しに生産者はコーヒー豆に独特のフレーバーを与えることができます。そのことでカップのスコアが上がり、コーヒー豆をより高い価格で売ることができるようになる可能性があります。

「私たちは常に、高級な設備を必要としない簡単なテクニックによってコーヒーの品質を上げようとしています。」

後編は近日公開です!

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