
オートコームメソッドによる味わいの違い
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競技会でも多数のバリスタに使用された最新のBHTools、"AutoComb"。
商品の詳細はこちらから。
同じWDTメソッドでも撹拌の仕方、針の設置位置などの条件でカップクオリティも大きく変化することがわかりました。
今回はAutoCombの機能の解説をしながら、調整の仕方で抽出にどのような影響が出るのかを比較していきます。

開発の際も様々な種類の針で検証を実施し、使用する針の規格が決まりました。それにより、WDTメソッドはいかなる「太さ」「素材」の針でもカップクオリティの向上に繋がるわけではないという結果が得られました。
《BHToolsのCombの針の特徴》
・細さ0.35mm
・鍼灸針の素材
・静電気を帯びづらい
AutoCombは以前のCombと針の素材は変わりませんが、従来のCombは経験のあるバリスタでも、毎回同一の撹拌にすることは不可能なところ、AutoCombでは5秒以内に毎回均一な撹拌を行えるところが最大の強みです。

今回は主に4つのメソッドの違いで抽出をいたしました。
①AutoComb -1〜2往復(ストロークを長く)
②AutoComb -1〜2往復(ストロークを短く)
③AutoComb - 8〜10往復(ストロークを長く)
④AutoComb - 針の位置を浅く。(表面のみ撹拌される)
⑤AutoComb - 針の位置を底に接するくらい深く。

シンプルな構造上、「ハンドル回転数」、「針の深度」などは自由度が高いので、毎回のオペレーションで条件を統一させることが大切です。
撹拌の結果は以下のようになりました。



肝心のカップクオリティは変化するのでしょうか?
同一の豆とレシピでAutoCombを使用しない場合と比べると、
使用した際は『アフターの印象と甘さに優位性を感じる』結果となります。
どのような環境下でも使えばカップクオリティが向上するわけではなく、
その都度の調整は必ず必要となるのが前提ですが、粉の密度は必ず使用した際が均一になることは間違いなさそうです。
ストローク1〜2往復とより多くストロークした場合は優位性の差はほとんど感じることができず、適度な回数のストロークで十分ということですね。
悪い例
素早くストロークをしすぎると、目視でわかるほどポルタフィルター内で粉がすり鉢状に起伏し(下記画像)、逆効果を与えてしまうので気をつけましょう。
