T_3.05 剪定

T 3.05 剪定

剪定とは、枝だけでなく、つぼみ、花、果実など、コーヒーの木のパーツを厳選して取り除くことです。剪定することでコーヒー植物のサイズをコントロールすることができ、より容易な収穫や、より生産的な成長の促進、干ばつや病気からの保護、そして最終的に収穫量を改善することへと繋がります。


剪定は、安定した収穫量と健康な樹木を叶えるための最も重要な農業の方法の1つです。私たちが見つけた剪定に関する研究の多くは、ハワイのコナからのものでした。コナはおそらく、世界中のどこよりもエーカーあたりの生産性が高い場所です。生産性が高い理由は、理想的な生育条件のおかげでもありますが、厳密な剪定システムを取り込んだ農業の方法を採用しているからでもあります。

なぜ剪定?

コーヒーチェリーは通常、若い木からしか育ちません。コーヒーの木は年をとるにつれて、成長が遅くなり、より多くの枝を作るようになります。結実した枝はもつれ、自ら影を作るようになります。その結果、木は年をとるにつれて生産性が低下していきます。そのため剪定を行うことで、新しい成長を促し、木が自ら影を作る機会を減らし、収穫量を増やすことができます。

アラビカ種には欲張りな習性もあります。欲張りというのは、木は1年にできるだけ多くの実を結ぼうとする習性です。果実が拡大して熟し始めると、木から蓄えられた炭水化物を使い果たし、土壌から大量の窒素を必要とします。十分な炭水化物が蓄えられていない場合、または成長をサポートするのに十分な窒素がない場合、葉や枝は食料供給が使い果たされるにつれて枯れ始めます。これは立ち枯れとして知られており、翌年の収穫では非常に不作になってしまいます。

枝が完全に枯れていなくても、開花までに蓄積された炭水化物の量は花の数に影響を与え、翌年の収穫量にも影響を与える可能性があります。そのため炭水化物の蓄えを全て使ってしまう大収穫の年があると、翌年の収穫量の減少につながります。多作の後に不作が続くこのパターンは、隔年結果として知られています。適切な剪定はこれを起こらないようにすることができ、その結果、毎年より安定した収穫とより健康な木が育ちます。

アラビカ種の枝分かれ構造

コーヒーの木は、一定の間隔で「節」を持つ1本の垂直な幹から成ります。各節は、一対の葉と、「 側枝」として知られる一対の枝を生成します。垂直方向の木が年をとるにつれ、成長が遅くなり始め、節と節の距離が互いに近づくようになります。各側枝に沿って、各節は通常、成長した翌年にのみ花と果実を枝につけます。側枝が成長するにつれて、実を結ぶ新しい節が生成され、時には「二次側枝」として知られる別の枝が生成されます。二次側枝も果実をつけますが、通常は一次側枝と比べると生産性が低くなります。

主枝が除かれたり損傷したりすると、木の幹からより多くの主枝が成長し、それが側枝を生み出します。この現象を利用して、古い木から「若い」成長を生み出すことができます。ですが、主枝は果実をつけないため、主枝が多く成長しすぎると収穫量が制限される可能性が出てきます。不要な主枝は「吸盤」と呼ばれ、木から取り除く必要があります。さまざまな剪定システムの目的は、新しく生産的な成長を促し、自ら影を作り出す現象や多くの実を結ぼうとする現象を抑制することです。少なくとも、古い枝を切り、二次および三次側枝を制限し、枯れ木や病気の木を取り除くと、収穫量が大幅に改善されます。そのため剪定は毎年収穫後に実施する必要があります。


トッピング、切り株、およびヘッジング

このビデオでは、コロンビアのメデリンを拠点とするBH コーチであり生豆バイヤーであるニコライ・フュルスト氏が、コロンビアで使用される一般的な剪定方法を探っています。

「トッピング」とは、木のてっぺんを完全に切り取ることを指し、通常は高さ約1.5mです。トッピングをすることで、樹高が高くなりすぎず、収穫しやすくなります。

主枝は一度切られると、新しい節が生まれないようになるため、それ以上の側枝も出てこなくなります。これは、新しく生産的な成長は側枝 (二次および三次側枝) から生じる必要があることを意味します。この剪定方法は比較的シンプルで、生産者は余分な主枝を取り除き、実を結ぶ枝を間引き、古い木を取り除くだけになります。主枝が古くなり非生産的になったら、2〜3本を残して完全に切り新しい主枝が成長できるようにします。この方法はシンプルで重機が不要なため、FAO推奨の剪定方法です。このビデオでは、推奨される剪定方法を説明しています。


1:剪定前のアラビカコーヒーの木 2:剪定後のアラビカコーヒーの木 3:吸盤

ですが、肥料や灌漑などのより多くのインプットが利用できる国、特に農業が機械化されている国では、より厳しい剪定システムの方が適切な場合があります。

「切り株」は通常、木を完全に切りすべての主枝を取り除くことを指します。切り株にした翌年、木は急速に成長する新しい主枝を生成しますが、果実はつきません。果実は、その後の数年で新しい側枝につくようになります。これは、最初の年には収穫がないということですが、次の年の収穫量の増加によって相殺することができます。定期的な切り株は、干ばつに対する樹木の抵抗力を高めることもできます。切り株は、機械化された農場でトラクターのカッティングアームを使用して簡単に実行できるため、重労働の剪定の人件費を削減することができます。

Beaumont-Fukunaga システムとして知られている、異なる列の樹木を切り倒すことができるシステムは、1950 年代に開発されました。このシステムでは、毎年木の列全体を切り倒す頃ができ、その切り株の列に隣接する列が成長して実を結ぶようになります。これは、3〜4 年に1度のサイクル、または6年の間に2年に1度のサイクルで行います。このシステムは、ハワイやラテンアメリカの多くで一般的に使用されています。このビデオは、このシステムを使用しているハワイの農場を示しています。 

「ヘッジング」とは、木の列全体を一定の高さと幅に機械的に切断する方法を指します。このシステムは、重機を使用することにより、比較的少ない人件費で実行することもできます。状況によっては、切り株よりもヘッジングの方が好ましい場合があります。これは、樹木がより早く再成長し、剪定後に処理する木片などの廃材が少なくなるためです。


3.05 終

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