ドリップとバッチブリュー_3.04 乱流
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3.04 乱流
乱流
Coffee Brewing Handbookで、テッド・リングルは「均等な水の浸透を促し、コーヒーの成分を効率良く抽出するために、お湯が個々のコーヒー粒子を浮かせて引き離さなければならない。」と述べています。しかしながら、彼はまた、「コーヒーベッド全体に均等にお湯が行きわたるように、満遍なく穏やかにコーヒーの粉にお湯を加えなければならない」とも述べています。ですので、バッチブリュワーに応用する場合は、乱流を抑えるために、スプレーヘッド(お湯が出る場所)にはできるだけ多くの吐出口(お湯を出す穴)を設けることをお勧めしています。そうすることで、それぞれの吐出口から流入する蒸気によって生じる乱流を極力拡散することができます (スプレーヘッドについては、レッスン4.02で詳しく説明します)。
水流と接触する際のコーヒーの粉の挙動を調べるために、ケトル、そしてコーヒーメーカーのスプレーヘッドの両方で、実験を行いました。これらの実験結果より、一本の水流によって生じる乱流の影響は、業界で過小評価されていると結論付けました。流量の影響を観察する最初の実験では、コーヒーの粉を非常に高いレベルまで抽出でき、 非常に高い収率になりました。また、液体へ注湯する際に、水面下で何が起こっているのか視覚的に理解を深めることができました。
2番目の実験では、バッチブリュワーにセットしたペーパーフィルターの底部に、アート作品に使用される類のグリッターを散らしました。抽出工程が完了した後、コーヒーベッド全体への粒子の広がり具合を観察しました。意外にも、グリッターは、コーヒーベッドの底で封じ込められているのではなく、コーヒーベッド全体にかなり均一に分散していました。
以下の動画でも見ることができますが、3番目の実験では、強力な照明と透明なV60ドリッパーを使用してスラリーを観察しました。ペーパーフィルターを使用することなく抽出できるように、V60を加工して実験を行っています。
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