焙煎理論と実践 3.01 焙煎時間

焙煎の総時間が、味に大きな影響を与えていないことに関して、多くの人が驚くことでしょう。焙煎時間は使用している焙煎機やバッチサイズに合わせて調整することが大切ですが、実際には色や豆の温度、そして1ハゼのタイミングなど、他の要素に注目して、いつ焙煎を止めるかを決める方が重要です。

一部のロースターや科学的な研究は、焙煎の総時間が味に関係していると言いますが、サンプルロースターを使ったことがある人なら、7分以内でも美味しい焙煎ができることを知っているはずです。ドラム式焙煎機でも同じように美味しいコーヒーを焼くことができますが、その場合は焙煎にかかる時間がほぼ2倍になることが多いです。

適切な焙煎時間は、使っている焙煎機の種類によって主に決まります。多くのクラシックなドラム式焙煎機では、焙煎時間として9~13分が良い基準点です。それより速く焙煎しようとすると、高いガス設定が必要になり、ドラムが過剰に熱くなって豆の表面が焦げてしまう可能性が高くなります。

熱風式焙煎機では、ドラムがそれほど熱くならないため、豆の表面が焦げる心配が少なくなります。そのため、コーヒーをより速く焙煎することができます。熱風式焙煎機での適切な焙煎時間は、だいたい7~10分程度です。

また、小さなバッチサイズでは、どのタイプの焙煎機でも焙煎にかかる時間が短くなります。これは、バーナーからの熱をあまり必要とせずに焙煎が進むためです。ドラム式焙煎機での小さなバッチや、サンプルロースターでの一般的なバッチは、わずか7分で美味しく仕上がることもあります。

3.01 終

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