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バリスタワン_1.02 ディストリビューション

ディストリビューション 手を使ったディストリビューションドーシングしたら、粉をバスケット内で均等に平す必要があります。理想的なディストリビューションとは、ポルタフィルター内に隙間やくぼみ、割れ目や盛り上がった部分がなく、平らで均一な状態を作ることです。 これは良い状態とは言えません。 これも良い状態ではありません。 これが理想的な状態です。ディストリビューションは常に平らで均一な状態にしましょう。ディストリビューションは3秒以内に行えます。どんなに忙しいお店でも、正しいディストリビューションを丁寧に行うよう心掛けてください。 ディストリビューションの方法 理想的なディストリビューションを行うには、バスケット内の粉の垂直方向の分布と水平方向の分布の両面から考える必要があります。手のひらでポルタフィルターの側面を軽く叩く「タッピング」をすると、簡単に水平に慣らすことができます。 水平方向のディストリビューション 手のひらでポルタフィルターの側面を軽く叩くと、バスケット内の粉が中央から縁の方へと広がり、バスケット内の粉の密度が均一になります。この方法にはややコツがいりますが、一度習得すれば難しくはありません。よくある失敗例を見てみましょう。                                          ...

バリスタワン_1.02 ディストリビューション

ディストリビューション 手を使ったディストリビューションドーシングしたら、粉をバスケット内で均等に平す必要があります。理想的なディストリビューションとは、ポルタフィルター内に隙間やくぼみ、割れ目や盛り上がった部分がなく、平らで均一な状態を作ることです。 これは良い状態とは言えません。 これも良い状態ではありません。 これが理想的な状態です。ディストリビューションは常に平らで均一な状態にしましょう。ディストリビューションは3秒以内に行えます。どんなに忙しいお店でも、正しいディストリビューションを丁寧に行うよう心掛けてください。 ディストリビューションの方法 理想的なディストリビューションを行うには、バスケット内の粉の垂直方向の分布と水平方向の分布の両面から考える必要があります。手のひらでポルタフィルターの側面を軽く叩く「タッピング」をすると、簡単に水平に慣らすことができます。 水平方向のディストリビューション 手のひらでポルタフィルターの側面を軽く叩くと、バスケット内の粉が中央から縁の方へと広がり、バスケット内の粉の密度が均一になります。この方法にはややコツがいりますが、一度習得すれば難しくはありません。よくある失敗例を見てみましょう。                                          ...

T_0.0 第0章の内容

T 0.0 第0章 植物生理学の用語とテロワールの特徴を探ります アラビカ種起源のテロワールであるエチオピアの高原と歴史的なカファ王国までさかのぼって説明します コーヒーを含む植物の光合成のプロセスと、太陽のエネルギーをグルコースに変換するカルビン回路のメカニズムを説明します 0.00 終

T_0.0 第0章の内容

T 0.0 第0章 植物生理学の用語とテロワールの特徴を探ります アラビカ種起源のテロワールであるエチオピアの高原と歴史的なカファ王国までさかのぼって説明します コーヒーを含む植物の光合成のプロセスと、太陽のエネルギーをグルコースに変換するカルビン回路のメカニズムを説明します 0.00 終

MS_1.06 均質化

MS 1.06 均質化 このビデオでは、Matt Perger氏がホモジナイジングマシンの仕組みを説明しています。 20世紀に乳業が発展していくにつれ、より標準化された乳製品が望まれるようになりました。大規模な酪農場では、様々な乳牛からの牛乳をブレンドするようになりました。その過程で、ミルクの脂質含有量の濃度と質感を均一にするために、ミルクをクリームとスキムミルクの2つの成分に分解することが一般的になり、この分解された成分を「乳化」によって再結合して、叶えたいセミスキムミルクまたは全乳を作るようになりました。 (脂質は水とあまり相互作用しない有機物質の大きなグループです。そのグループには脂質、油、ホルモン、ある特定の細胞膜の成分が含まれます。)大規模な加工工場では、クリームとスキムミルクは別々のプロセスを通ります。プロセスの最後でどちらか一方が多すぎる場合は、最初のプロセスに戻されます。プロセスの各サイクルでスキムミルクのタンパク質が劣化するため、質の良いミルクを購入したいバイヤーはファーストパスミルクのみを受け取る取り決めを行なっています。 生産後に冷却タンクに移送されるミルク 全乳から分離された脂肪と水の均質化は、乳化プロセスを通じて可能になります。これを行うには、脂肪球をコロイド (微視的で永久に浮遊した固体) のように振る舞う小さな粒子へと砕く必要があります。これは、高圧下で非常に小さな穴にミルクを絞ることによって可能になります。この手法は食品の製造で一般的に使用されている方法です。たとえば、コカ・コーラ社は、均一的に成分を安定させるために、平方インチあたり最大35,000ポンドの圧力 (psi) を生成する圧力チャンバーを使用しています。均質化のための最も一般的なシステムは、高圧混合バルブの使用です。ミルクとクリームを均質化するには、100~250 barの圧力をかける必要があります。液体が押し込まれる隙間の大きさは、バルブを通過した後に得られる脂肪の小球体サイズよりもはるかに大きいです。バルブは、安定して均質化されたミルクにするために脂肪球を十分小さなサイズになるまで砕くために撹拌します。サラダドレッシングの例えに戻ると、酢中の油を均一にするためにボトルを激しく振ったにもかかわらず、油滴が合体して表面で別の層として再形成される傾向があります。均質化されたミルクにおけるこの傾向は、乳化剤としてのカゼインプロテインによって妨げられている現象です (カゼインの詳細については、レッスン 2.03 で説明します)。乳脂肪球膜は均質化のプロセスによって破壊されますが、分散した脂肪球の周囲には新しいタンパク質層が吸収されます。言い換えれば、タンパク質は脂肪球の表面全体に膜を形成します。 ホモジナイザーミルクのフォームの点において、均質化したミルクを使用するか均質化していないミルクを使用するかの選択は重要ではありません。「ミルクの均質化とそれに対応する脂肪球のサイズがミルクフォームの形成と安定性にわずかな影響しか及ぼさないことは驚くべき発見でした。」(Borcherdingら、2008)。 安定性と保存期間が向上するという利点は、均質化したミルクの使用を支持する議論を生みます。特に、均質化したミルクに含まれる脂肪は、その多くが液体に浸かって空気に触れないため、酸化(酸素が加わることにより化学物質が変化する過程)を受けにくくなります。ですがバリスタハッスルでは、均質化されていないミルクを使用すると、視覚的および質感的に顕著な利点があることを発見しました。味と質感の変化は、脂肪が溶けていなく凝集しにくい冷たいミルクに関連しています。均質化されていない冷たいミルクは、乳脂肪球の直径が非常に大きいため、口当たりが非常に優れています。もちろん、均質化されていないミルクを使用するには、初めの方の消費者が後の方の消費者よりも多くの脂肪(容器の上部近くに集まります)が偏らないように、適切な管理が必要です。 乳製品工場のワークフロー 均質化装置(右下) 脂肪の分解において、55~80°Cの温度帯が最も効果的です。温度が低いとミルクの粘度が高くなるため、ホモジナイザーを操作できません。ミルクは低温殺菌のために加熱されるので、ホモジナイザーは通常、低温殺菌装置の直後に配置されます。乳製品のワークフローにおいてホモジナイザーを低温殺菌装置の後に配置すると、脂肪分解に関連する問題も軽減されます。ミルクのフォームにおいて低温殺菌が、均質化の前に行われるか、またはプロセス後に最小限の時間で行われるかは重要になります(Deeth & FitzGerald、2006)。脂肪分解の非常に有害なプロセスについては、レッスン2.8 で詳しく説明します。 1.05 終

MS_1.06 均質化

MS 1.06 均質化 このビデオでは、Matt Perger氏がホモジナイジングマシンの仕組みを説明しています。 20世紀に乳業が発展していくにつれ、より標準化された乳製品が望まれるようになりました。大規模な酪農場では、様々な乳牛からの牛乳をブレンドするようになりました。その過程で、ミルクの脂質含有量の濃度と質感を均一にするために、ミルクをクリームとスキムミルクの2つの成分に分解することが一般的になり、この分解された成分を「乳化」によって再結合して、叶えたいセミスキムミルクまたは全乳を作るようになりました。 (脂質は水とあまり相互作用しない有機物質の大きなグループです。そのグループには脂質、油、ホルモン、ある特定の細胞膜の成分が含まれます。)大規模な加工工場では、クリームとスキムミルクは別々のプロセスを通ります。プロセスの最後でどちらか一方が多すぎる場合は、最初のプロセスに戻されます。プロセスの各サイクルでスキムミルクのタンパク質が劣化するため、質の良いミルクを購入したいバイヤーはファーストパスミルクのみを受け取る取り決めを行なっています。 生産後に冷却タンクに移送されるミルク 全乳から分離された脂肪と水の均質化は、乳化プロセスを通じて可能になります。これを行うには、脂肪球をコロイド (微視的で永久に浮遊した固体) のように振る舞う小さな粒子へと砕く必要があります。これは、高圧下で非常に小さな穴にミルクを絞ることによって可能になります。この手法は食品の製造で一般的に使用されている方法です。たとえば、コカ・コーラ社は、均一的に成分を安定させるために、平方インチあたり最大35,000ポンドの圧力 (psi) を生成する圧力チャンバーを使用しています。均質化のための最も一般的なシステムは、高圧混合バルブの使用です。ミルクとクリームを均質化するには、100~250 barの圧力をかける必要があります。液体が押し込まれる隙間の大きさは、バルブを通過した後に得られる脂肪の小球体サイズよりもはるかに大きいです。バルブは、安定して均質化されたミルクにするために脂肪球を十分小さなサイズになるまで砕くために撹拌します。サラダドレッシングの例えに戻ると、酢中の油を均一にするためにボトルを激しく振ったにもかかわらず、油滴が合体して表面で別の層として再形成される傾向があります。均質化されたミルクにおけるこの傾向は、乳化剤としてのカゼインプロテインによって妨げられている現象です (カゼインの詳細については、レッスン 2.03 で説明します)。乳脂肪球膜は均質化のプロセスによって破壊されますが、分散した脂肪球の周囲には新しいタンパク質層が吸収されます。言い換えれば、タンパク質は脂肪球の表面全体に膜を形成します。 ホモジナイザーミルクのフォームの点において、均質化したミルクを使用するか均質化していないミルクを使用するかの選択は重要ではありません。「ミルクの均質化とそれに対応する脂肪球のサイズがミルクフォームの形成と安定性にわずかな影響しか及ぼさないことは驚くべき発見でした。」(Borcherdingら、2008)。 安定性と保存期間が向上するという利点は、均質化したミルクの使用を支持する議論を生みます。特に、均質化したミルクに含まれる脂肪は、その多くが液体に浸かって空気に触れないため、酸化(酸素が加わることにより化学物質が変化する過程)を受けにくくなります。ですがバリスタハッスルでは、均質化されていないミルクを使用すると、視覚的および質感的に顕著な利点があることを発見しました。味と質感の変化は、脂肪が溶けていなく凝集しにくい冷たいミルクに関連しています。均質化されていない冷たいミルクは、乳脂肪球の直径が非常に大きいため、口当たりが非常に優れています。もちろん、均質化されていないミルクを使用するには、初めの方の消費者が後の方の消費者よりも多くの脂肪(容器の上部近くに集まります)が偏らないように、適切な管理が必要です。 乳製品工場のワークフロー 均質化装置(右下) 脂肪の分解において、55~80°Cの温度帯が最も効果的です。温度が低いとミルクの粘度が高くなるため、ホモジナイザーを操作できません。ミルクは低温殺菌のために加熱されるので、ホモジナイザーは通常、低温殺菌装置の直後に配置されます。乳製品のワークフローにおいてホモジナイザーを低温殺菌装置の後に配置すると、脂肪分解に関連する問題も軽減されます。ミルクのフォームにおいて低温殺菌が、均質化の前に行われるか、またはプロセス後に最小限の時間で行われるかは重要になります(Deeth & FitzGerald、2006)。脂肪分解の非常に有害なプロセスについては、レッスン2.8 で詳しく説明します。 1.05 終

MS_0.0 コースの内容

MS 0.0 コースの内容 大規模な酪農場での最新のステンレス加工設備 このコースは、農場からカップまでにおけるサプライチェーン全体の意識を高めることを目的としています。コーヒーの消費者はコーヒー栽培の実践についてより意識するようになりましたが、牛乳の生産については、まだあまり知られていないテーマのままです。ラテアートの人気やミルクベースのコーヒーが広く愛されていることは、私たちは牛乳生産に関する理解を深める必要性を示しています。 第1章は、バリスタが扱うすべての素材を総合的に理解するための枠組みを説明します。そして、酪農と乳製品加工の実践を探ります。また私たちは酪農家にインタビューして、牛の食事に関する視点や、何が牛の栄養を改善するのかについて理解を深めます。最後に、望ましい質感と風味を備えた牛乳を生産するために何が必要かを学びます。第2章では、界面活性剤などの科学の世界的専門家であるスティーブン・アボット氏の協力を得て、ミルクフォームの化学を深く掘り下げます。特に、気泡を保持するのに役立つ特定のタンパク質の役割を調べます。第3章では、乳脂肪がミルクフォームとどのように相互作用するかを見ていき、乳脂肪球が加熱に対してどのように反応するかを調べます。そして、特定の消泡剤がどのようにしてミルクが泡立つプロセスを妨ぐのかについて調査します。次にラクトースの話に移り、ラクトースがどのように作られ、またどのようにラクトースフリーの牛乳が作られるのかを調べます。第4章では、何故ラテアートに理想的なミルクフォームとそうでないものがある理由を説明する重要な現象をいくつか取り上げます。また、脂肪分解と遊離脂肪酸がどのようにして気泡の破裂をもたらすのかを調べます。また、オストワルドの熟成についてや、小さな泡はよりその影響を受けにくい理由についても説明します。この章が終わる頃には、牛乳の加工におけるすべてのステップと、何が牛乳をスペシャルティコーヒーと組み合わせるのに最適な製品しているのかを説明する物理学と化学について、十分に理解しているはずです。 0.00終

MS_0.0 コースの内容

MS 0.0 コースの内容 大規模な酪農場での最新のステンレス加工設備 このコースは、農場からカップまでにおけるサプライチェーン全体の意識を高めることを目的としています。コーヒーの消費者はコーヒー栽培の実践についてより意識するようになりましたが、牛乳の生産については、まだあまり知られていないテーマのままです。ラテアートの人気やミルクベースのコーヒーが広く愛されていることは、私たちは牛乳生産に関する理解を深める必要性を示しています。 第1章は、バリスタが扱うすべての素材を総合的に理解するための枠組みを説明します。そして、酪農と乳製品加工の実践を探ります。また私たちは酪農家にインタビューして、牛の食事に関する視点や、何が牛の栄養を改善するのかについて理解を深めます。最後に、望ましい質感と風味を備えた牛乳を生産するために何が必要かを学びます。第2章では、界面活性剤などの科学の世界的専門家であるスティーブン・アボット氏の協力を得て、ミルクフォームの化学を深く掘り下げます。特に、気泡を保持するのに役立つ特定のタンパク質の役割を調べます。第3章では、乳脂肪がミルクフォームとどのように相互作用するかを見ていき、乳脂肪球が加熱に対してどのように反応するかを調べます。そして、特定の消泡剤がどのようにしてミルクが泡立つプロセスを妨ぐのかについて調査します。次にラクトースの話に移り、ラクトースがどのように作られ、またどのようにラクトースフリーの牛乳が作られるのかを調べます。第4章では、何故ラテアートに理想的なミルクフォームとそうでないものがある理由を説明する重要な現象をいくつか取り上げます。また、脂肪分解と遊離脂肪酸がどのようにして気泡の破裂をもたらすのかを調べます。また、オストワルドの熟成についてや、小さな泡はよりその影響を受けにくい理由についても説明します。この章が終わる頃には、牛乳の加工におけるすべてのステップと、何が牛乳をスペシャルティコーヒーと組み合わせるのに最適な製品しているのかを説明する物理学と化学について、十分に理解しているはずです。 0.00終

PC_7.03 ハリング

PC 7.03 ハリング 出荷準備中のコーヒーの販売契約が締結されると、プロセスの最終段階が開始されます。パーチメントはボデガなどの一時保管施設から取り出され、ドライミルに移されます。ドライミルでのプロセスはコーヒーのプロセスの中で最も自動化が容易な部分で基本的なミルでも、パーチメントとコーヒー豆を移動させるためのオーガーやコンベアベルトが備えられていることがよくあります。チェリーが生豆としてミルから出るまでに、次の5つの操作が行われます。 石の除去 ハリング 再通過 サイズグレーディング 密度による分離  スペシャルティコーヒーに最適なハリングシステムは、「クロスビーターハラー」として知られています。古い設計では豆間で多くの摩擦が生じていましたが、クロスビーターハラーはプロセス全体で過剰な熱は発生せず、豆もポリッシュすることはありません。ポリッシュとは、生豆の表面からシルバースキンを取り除くことを指しています。ポリッシュは、生豆の鮮度が最重要事項ではないコモディティコーヒーの焙煎においては望ましい場合もありますが、スペシャルティコーヒーの場合は、焙煎プロセスまでの保護としてシルバースキンを豆に留めておくことが望ましいです。ポリッシュされていないロットの場合、シルバースキンは焙煎中に最終的に豆から剥がれ、焙煎ドラムから吸い出され、焙煎機のサイクロンに捕捉されます。  ハリングマシンは、パーチメントと乾燥したチェリーの両方を処理することが期待されています。パーチメントの層は乾燥すると脆くなり、乾燥させたコーヒーの皮に比べて割れやすいため、パーチメントの皮を剥くのはチェリーよりもかなり簡単です。アラビカコーヒーの場合、乾燥したチェリーと比較してパーチメントの容量は通常25~30%大きくなります (J. N. Wintgens、2004、pg. 687)。 コーヒーを水分含有量9%以下まで乾燥させることは一般的ではありません。ハリングにより、過度に乾燥していないコーヒー豆の破損やダメージが少なくなります。ヴィントゲンス氏によると、 「水分含有量が12%を下回ると、豆が欠けたり、豆が割れたりするなど、物理的なダメージが急激に増加します。水分含有量が9~10%未満の場合、ほとんどのハリングシステムは実際には「コーヒーグラインダー」となり、豆が過度に欠けたり砕けたりすると言っても過言ではありません。」 エルサルバドルの生産者であるクアトロ・M・カフェス氏によるビデオには、振動するスクリーンを備えたクロスビーターハラーが動いている様子が映されています。  ミューシレージ除去機と同様に、ハラーには、どの程度豆が簡単に機械から排出されるかを変更するメカニズムが備わっている場合があります。抵抗が大きすぎて豆が逃げられなくなると、ハラーのナイフで豆が平らになったり、切れたり、傷がついたりする可能性があります。すべてのハリングマシンでは、豆を再通過させる(あるプロセスに再度入るために送り返される)必要があります。効率重視で豆を再通過させずにプロセスにかけようとすると、ほぼ確実に豆が傷つきます。再通過を行うことで時間はかかりますが、再通過させることにより、ハラーから出るダメージのある豆の数が大幅に減少します。   角度のあるナイフを備えたハラーの回転ディスク クロスビーターハラーの図 7.03終

PC_7.03 ハリング

PC 7.03 ハリング 出荷準備中のコーヒーの販売契約が締結されると、プロセスの最終段階が開始されます。パーチメントはボデガなどの一時保管施設から取り出され、ドライミルに移されます。ドライミルでのプロセスはコーヒーのプロセスの中で最も自動化が容易な部分で基本的なミルでも、パーチメントとコーヒー豆を移動させるためのオーガーやコンベアベルトが備えられていることがよくあります。チェリーが生豆としてミルから出るまでに、次の5つの操作が行われます。 石の除去 ハリング 再通過 サイズグレーディング 密度による分離  スペシャルティコーヒーに最適なハリングシステムは、「クロスビーターハラー」として知られています。古い設計では豆間で多くの摩擦が生じていましたが、クロスビーターハラーはプロセス全体で過剰な熱は発生せず、豆もポリッシュすることはありません。ポリッシュとは、生豆の表面からシルバースキンを取り除くことを指しています。ポリッシュは、生豆の鮮度が最重要事項ではないコモディティコーヒーの焙煎においては望ましい場合もありますが、スペシャルティコーヒーの場合は、焙煎プロセスまでの保護としてシルバースキンを豆に留めておくことが望ましいです。ポリッシュされていないロットの場合、シルバースキンは焙煎中に最終的に豆から剥がれ、焙煎ドラムから吸い出され、焙煎機のサイクロンに捕捉されます。  ハリングマシンは、パーチメントと乾燥したチェリーの両方を処理することが期待されています。パーチメントの層は乾燥すると脆くなり、乾燥させたコーヒーの皮に比べて割れやすいため、パーチメントの皮を剥くのはチェリーよりもかなり簡単です。アラビカコーヒーの場合、乾燥したチェリーと比較してパーチメントの容量は通常25~30%大きくなります (J. N. Wintgens、2004、pg. 687)。 コーヒーを水分含有量9%以下まで乾燥させることは一般的ではありません。ハリングにより、過度に乾燥していないコーヒー豆の破損やダメージが少なくなります。ヴィントゲンス氏によると、 「水分含有量が12%を下回ると、豆が欠けたり、豆が割れたりするなど、物理的なダメージが急激に増加します。水分含有量が9~10%未満の場合、ほとんどのハリングシステムは実際には「コーヒーグラインダー」となり、豆が過度に欠けたり砕けたりすると言っても過言ではありません。」 エルサルバドルの生産者であるクアトロ・M・カフェス氏によるビデオには、振動するスクリーンを備えたクロスビーターハラーが動いている様子が映されています。  ミューシレージ除去機と同様に、ハラーには、どの程度豆が簡単に機械から排出されるかを変更するメカニズムが備わっている場合があります。抵抗が大きすぎて豆が逃げられなくなると、ハラーのナイフで豆が平らになったり、切れたり、傷がついたりする可能性があります。すべてのハリングマシンでは、豆を再通過させる(あるプロセスに再度入るために送り返される)必要があります。効率重視で豆を再通過させずにプロセスにかけようとすると、ほぼ確実に豆が傷つきます。再通過を行うことで時間はかかりますが、再通過させることにより、ハラーから出るダメージのある豆の数が大幅に減少します。   角度のあるナイフを備えたハラーの回転ディスク クロスビーターハラーの図 7.03終

PC_6.04 不適切な乾燥による欠点豆

PC6.04 不適切な乾燥による欠点豆 (出典:「‘Improvement of Coffee Quality and Sustainability of Coffee Production in Vietnam」ドイツ技術協力庁 (GTZ) – PPP Project、2002年5月)。 グアルディオラでのコーヒーの乾燥は、ドラム内に空気を送り込むことでコーヒーをドラム内で焙煎するのと似ていて、通常空気の温度が豆の温度よりも高くなります。アラビカのパーチメントを乾燥させる機械に推奨される風の最高温度は40°Cです (J. N. Wintgens、2004年、および F. Mena、2020年)。ナチュラルプロセスにおいて、ヴィントゲンス氏は、チェリー全体を囲む果肉の層がかなり厚いことを考慮して、 5℃上げることをアドバイスしています。興味深いことに、ウィントゲンス氏はまた、Coffea canephoraをはるかに高い温度 (85~95℃) で乾燥させて、最終的に温度50~60℃にする必要があると推奨しています。これにより、「豆の色が濃くなり、マイルドなコーヒーになる」と彼は主張しています (J. N. Wintgens、2004年、802ページ)。 グラフ:J.N....

PC_6.04 不適切な乾燥による欠点豆

PC6.04 不適切な乾燥による欠点豆 (出典:「‘Improvement of Coffee Quality and Sustainability of Coffee Production in Vietnam」ドイツ技術協力庁 (GTZ) – PPP Project、2002年5月)。 グアルディオラでのコーヒーの乾燥は、ドラム内に空気を送り込むことでコーヒーをドラム内で焙煎するのと似ていて、通常空気の温度が豆の温度よりも高くなります。アラビカのパーチメントを乾燥させる機械に推奨される風の最高温度は40°Cです (J. N. Wintgens、2004年、および F. Mena、2020年)。ナチュラルプロセスにおいて、ヴィントゲンス氏は、チェリー全体を囲む果肉の層がかなり厚いことを考慮して、 5℃上げることをアドバイスしています。興味深いことに、ウィントゲンス氏はまた、Coffea canephoraをはるかに高い温度 (85~95℃) で乾燥させて、最終的に温度50~60℃にする必要があると推奨しています。これにより、「豆の色が濃くなり、マイルドなコーヒーになる」と彼は主張しています (J. N. Wintgens、2004年、802ページ)。 グラフ:J.N....